茜庵

ものづくり

【第六回】あっことあんこの
着せ綿づくり

自宅でつくる季節の和菓子「あっことあんこ」
六回目の今日は、秋の節句にまつわるお菓子が登場です。

あっこちゃん、和菓子づくりがどんどんサマになってきましたね

松村:

ところで、あっこさん。9月9日といえば・・・

あっこ:

いえば!!・・うーん・・・何でしょう、師匠。

松村:

重陽の節句です。

あっこ:

チョウヨウ??初耳です。師匠。

松村:

桃の節句と、端午の節句の日を思い浮かべてみてください。

あっこ:

3月3日と5月5日・・3と5・・・

松村:

そうです、奇数が重なる日が節句なんですね。陰陽思想では、奇数は陽の数、偶数は隠の数とされます。
陽数の最大の数ある9が重なる日。なので、重なる陽と書いて、重陽の節句。

あっこ:

あー!なるほど。

松村:

3月の節句が「桃の節句」と言われるように、9月の節句は「菊の節句」という愛称がついています。
今日はその菊になぞらえたお菓子を作りましょう。着せ綿というお菓子です。

あっこ:

わたを・・着せますか?

松村:

そうです。菊に綿を着せます。平安時代には、前日8日の夜に真綿で菊をおおい、翌朝これを顔にあてて、その露と香りで美しさと健康を祈ったそうですよ。

あっこ:

美と健康!やっぱり美と健康!

松村:

そうです、美と健康(笑)変わらぬ願いですね。

いつの世も 女子の願いは美と健康
少々前置きが長くなりましたが、「着せ綿」のレシピはこちらです。

【あっことあんこの 着せ綿】

・白あん:500g
・小麦粉:25g
・上用粉:25g
・上白糖:60g
・着色料:ピンク(菊の色味であれば、お好みのもので大丈夫です)
*三角ベラ
*つまようじ
*漉しざる

まずは、生地をつくるところから。

松村:

今回つくる生地は、「こなし」です。まずは粉類と白あんをまぜる。

あっこ:

これもあんこですよね

松村:

そうですね、あんこの一種です。白あんに粉類を加えて蒸しあげ、十分に揉み込んだものですね。
ほどよい粘りがあるのでいろいろと細工がしやすい生地で、今回の着せ綿にはぴったりです。
粉類が見えなくなるまでしっかりと混ぜます。

あっこ:

なんで「こなし」っていうんですか?

松村:

こなしの名前の由来は、生地をもみこなして使うことからこの名前がついたと言われます。
京都からひろまった製法ですね。

あっこ:

なるほど・・

松村:

蒸し器にこの生地をちぎり入れて、強火で30分ほど蒸しましょう。

蒸しあがった生地は、布巾のうえで合体させて、よくもみこみます。

生地がさめないうちに、色つけの工程にうつりましょう。

生地に、色をつけよう。

あっこ:

どれくらいの色にしますか?

松村:

そうですね、まずは生地の一部にしっかりと色をつけて

あっこ:

こんな感じですか

松村:

そうです、そしてそこから白の生地とあわせていけば、失敗せずに、好みの色あいにできますよ。
こしあんをくるんと包んで、土台の完成です。


軽く粉をつけて、扱いやすくしておきましょう

菊の模様をつけていく

あっこ:

和菓子職人みたいな道具が出てきた!

松村:

そうですね、三角ベラ、三角棒とよばれています。

慎重に、最初のチョン。

まずは頭頂部にあたるところにチョン、とつまようじのようなもので印をつけておいてください。

松村:

下から頭頂部に向かって、筋をいれていきます。

最初はこわごわ、のあっこちゃん。

あっこ:

わ、難しい 笑

2回目からは、大胆に筋が入ってきました。

松村:

そうそう、グッと、ひと思いに(笑)この繰り返しで、菊の花びらをかたどっていきます。

菊の花びらに似てきたかな?


最初こそ手こずっていた あっこちゃん、2〜3個目からは、すいすいと手がすすみます。

菊の花びら、完成です。

綿をのせたら、できあがり。

松村:

綿は2種類の乗せかたがあります。かたまりで乗せてもいいし、漉した生地を、そぼろのようにのせてやってもいい。お好みですね。

漉した生地を、お箸で収集。

菊の上に、少しずつのせていきます

あっこ:

師匠すいすいやってますけど、このそぼろ難しいなあ(笑)高さがそろわない。

不揃いな姿もまた、手作りの魅力ですよね。

2種類の綿がのったところで、完成です。

さあ恒例の、あっことあんこのティータイム。

今回は、茜庵本店のお茶席で召し上がれ。

松村:

今回は、ちょっと趣をかえて、茶席で食べてみましょうか。

あっこ:

なんか緊張する・・座り方、あってますか?

松村:

横目でチラりと飲み方研究。


大丈夫ですよ。お菓子を食べてから、抹茶を飲みます。

健康で楽しい秋になりますように!

今回もペロリと食べて、お疲れ様でした、あっこちゃん。

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四国徳島城跡をのぞんで佇む、静かな菓子の庵。 上質ながら、遊びごころあるお菓子づくりを大切にしています。 心地よく和と暮らすお手伝いができれば幸いです。

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