
菓游 茜庵
四国徳島城跡をのぞんで佇む、静かな菓子の庵。 上質ながら、遊びごころあるお菓子づくりを大切にしています。 心地よく和と暮らすお手伝いができれば幸いです。
神無月の喫茶に、ようこそ。
秋は空をみあげる機会が、ふえますね。
お茶の世界では、10月は「名残(なごり)の月」と呼ばれます。
秋の入り口となる9月は華やかなお菓子をご用意したのですが、今月は転じて、少し寂びた美しさを。
「十三夜」栗名月のお菓子
口当たりのよい葛生地に
季節の栗を、滋味深く とりあわせて。
11月には「炉開き」といって、湯をわかす釜の形がかわる時期。そのため十月には今まで頑張ってくれた、春・夏の釜である「風炉」を中央において、また春にあおうねと名残をおしみます。
なごりの月には、少し、寂びた(華やかの逆)雰囲気の茶道具を使います。
どこか もの淋しい雰囲気を出すのが、wabi-sabi。
ですので お茶椀は、あえての金継ぎ。
割れて欠けた道具に 新しい価値を見出すという、寂の美。
水差しも 線が細く、シンプルなもの。
香合は、秋の花をあしらった三日月。こちらも、ほっそり。
夏を感じさせる「団扇」から、「扇」に、衣替え。こちらは秋草の意匠です。
最後に、お軸。結果自然成ー時期が来たら、自然と実がなるものであるという書。
「立礼席(りゅうれいせき)」とは、椅子とテーブルの茶室。
茜庵本店で喫茶をご利用のお客様には、こちらのスペースでお菓子をお楽しみいただきます。
四季折々の草花が描かれた こちらの水差しも、金継ぎを施したもの。
秋の花々を、正面に。
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しつらいとは、和のコーディネート遊びのようなもの。
リラックスしてお菓子を召し上がっていただけるだけで何よりですが、しつらいの遊び心まで覗き見ていただくと、ちょっとお楽しみが増えるかもしれません。