菓游 茜庵
四国徳島城跡をのぞんで佇む、静かな菓子の庵。 上質ながら、遊びごころあるお菓子づくりを大切にしています。 心地よく和と暮らすお手伝いができれば幸いです。

今年は親子で、お正客。

軽羹生地でこしらえた、紅白の扇。

粒あんとあわせ、ふくよかに、和やかに。
今月、ぜひご覧いただきたいのが 本席の正月支度。

凛とした佇まいのなかに、この時期ならではの華やぎを添えて。


歌会始に准えて、宮中歌会の中心として活躍した飛鳥井雅章の筆を据えました。
今からおよそ四百年前、寛永時代に活躍した飛鳥井雅章卿は、書の達人であり、蹴鞠マスター。権大納言のほか、朝廷と幕府の連絡役である武家伝奏(ぶけてんそう)も務めた、稀代のスーパースター。

その功績から、和歌の書式も三行三字の定型とは異にする「三行五字」という、飛鳥井家特有の型が認められています。

いかにも、三行五字。

七福神の中で 唯一の日本の神様、ゑびす神。

にこにこ笑顔に 釣り竿の姿ー これは「釣して網せず」という教えを表わすもの。実はゑびす神の好物は鯛ではない。海老(!)だそうで、鯛は人々へのご褒美用に、御自ら釣りあげるものなのだとか。優しい。
では、なぜ一匹なのか。これには深い意味がありまして、まず「釣して網せず」ー欲張らずに地道にコツコツ励めよ という教えがひとつ。
それから、誰でもいただけるのではなく、高い目標を持って世のため人のために仕事に励む人だけに、ということが、もう一つ。

欲張らず、地道に正直に。
午年は 古いものを打ち破り、新しいものが生まれ出る年なのだとか。
優しさとともに、進みますように。
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しつらいとは、和のコーディネート遊びのようなもの。
リラックスしてお菓子を召し上がっていただけるだけで何よりですが、しつらいの遊び心まで覗き見ていただくと、ちょっとお楽しみが増えるかもしれません。