茜庵

文月(7月)のお菓子:夏は来ぬ

文月の喫茶に、ようこそ。


どうぞ、お入りください。

七月のお菓子の銘「夏は来ぬ」


阿波地産の蓮根をつかった涼しげな上生菓子
蓮の花が、清らかに咲く水辺をイメージして
・生地は錦玉製
・餡は白の練り切りと薄墨の二重餡

七月の立礼席のしつらい

「立礼席(りゅうれいせき)」とは、椅子とテーブルの茶室。茜庵本店で喫茶をご利用のお客様には、こちらのスペースでお菓子をお楽しみいただきます。

・お軸 山の端に 月かたぶれば 漁りする 海女の灯 沖になづらふ
・花入れ 黒楽の釣り船
・水さし ギヤマン
・なつめ 亀蔵なつめ(9つの星)
・茶碗 蓮
・ふた置き 水玉透かし



夏の夜、漁にでる女性をうたった一幅。ひらがなでゆるく、優しく描かれます。花入れも「釣り船」の形であわせて、お揃い遊び。
お茶を点てる「亭主席」は、お菓子とお揃いにした「蓮」の茶碗を中心に、船・蛍・星座などの夏モチーフで遊びます。

ギヤマンとは、江戸時代のダイヤモンドやガラスをさすことば。

抹茶を入れておく「なつめ」に描かれたのは、占いにも使われる9つの星。茶道具には、大自然や、はたまた宇宙に繋がるモチーフが描かれていたりするので、あなどれません。

蓋置きは、水玉透かし。ほたるが止まった笹のようにもみえますね。

本席(奥の八畳の茶室))のしつらい

こちらはぐっと、涼しげに。徳島ならではの藍染をアクセントにあしらって。

・お軸 星河清涼風(せいがりょうふうきよし)
・花入れ 鮎籠                 
・香合 瓢(ひさご)
・棚 溜精棚(りゅうしょうだな)
・水指 藍染ガラス 棗 ギヤマン
・脇床 朝顔のうちわ

水色にこだわって、涼しげにコーディネート。




庵にお立ち寄りの際には、ぜひのぞいてみてくださいね。

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しつらいとは、和のコーディネート遊びのようなもの。リラックスしてお菓子を召し上がっていただけるだけで何よりですが、しつらいの遊び心まで覗き見ていただくと、ちょっとお楽しみが増えるかも。そんな小話とともに、お届けいたしました。

菓游 茜庵

四国徳島城跡をのぞんで佇む、静かな菓子の庵。 上質ながら、遊びごころあるお菓子づくりを大切にしています。 心地よく和と暮らすお手伝いができれば幸いです。

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